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ジムニーは、1970年からスズキが販売しているSUV(スポーツ多目的車)タイプの4輪駆動(4WD)車で、現行モデルは3代目に当たります。もともとサイクルは長めの車種とはいえ、どんどん最新技術が出てきたこの十数年にわたって同じモデルというのは、それだけでも十分魅力的と言えます。しかもジムニーは、ただ生き長らえているワケではなく、根強い人気に支えられているのです。
スズキは2014年1月、多少の悪路なら走破可能なクロスオーバータイプの軽自動車「ハスラー」を発売した。ハスラーは多い月には1万台以上を売るヒット車になりました。これがジムニーのお客を奪ったかというとそんなことはなく、ジムニーは月販1000台程度の販売を着々と続けています。
ジムニーは、軽SUVではダントツの人気を誇っており、中古車市場でも価格が落ちにくい車種として有名です。ジムニーは、悪路での走行に長けていて、オフロード走行と言えばジムニーですが、車の耐久性にも優れています。デザインも去ることながら、上記にも挙げたように小型ながらも妥協を感じさせない四駆本来の性能です。ここでいう性能とは快適性を求めるものではなくオフロードを中心とした走行性能を重視したものです。
歴代のモデルごとに違いはありますが、軽さという利点を含めてジープ以上の性能を持つとも言われました。世界中の自動車メーカーを含めて、最初に軽自動車4WDを開発したのはホープ自動車およびスズキです。4DWオフロード車は中型以上の大きな車が一般的です。なぜならば4輪駆動車は軽自動車のような小さい車で設計するのが様々な面で難しいことが原因だと言われています。
軽自動車のジムニーはスペースから考えても大きなエンジンの搭載が難しいため、パワーやオフロード性能を発揮するために軽自動車から脱して小型800ccのモデルを開発したり、軽自動車のままで4サイクルのターボエンジン搭載モデルを販売したり、凄まじい程の試行錯誤をしてきたように感じます。このようにスズキジムニーはモデルチェンジをする度にファンの期待を満たしてきた歴史を感じざる負えません。
四駆本来の性能を持つジムニーは、公道を走る軽自動車として取扱われるだけでなく、競技車両としても独自の道を歩むことになります。現在、オフロード走行に強いスズキ・ジムニーを改造して参加する走行会や競技が全国各地で行われています。ダートトライアル、クロカン、ロッククローリング競技など悪路を突破するジムニーの性能とドライバーの腕が試される醍醐味のある軽4WD競技です。
四駆競技は従来のスピードだけを追求するモータースポーツとは一味違う独特なステータスを確立しています。走破力や走行性能の高い軽自動車として知られており、悪路だけではなく雪道を走ることができれば他のライバル車を圧倒するはずです。その他、山や川を走行する林道ツーリングのために改造をしたり、キャンプ用車両としてカスタマイズするケースもあります。雪道でのジムニーの魅力ジムニーは、雪道での走行性能が非常に良いと言われております。
ジムニーの雪道の走行性能を確かめるための動画がユーチューブでアップロードされており、トヨタのランクルと比較がなされておりました。その結果、ランクルは雪道を登れずにズルズルと滑ってしまったのに対して、ジムニーはスイスイと登っていきます。チェーンを装着すればかなりの積雪でも走ることができますし、東北地方で愛されている車種なのではないでしょうか。もちろん、そんなジムニーでも雪道で完璧というわけではなく、「軽量なのでデフが埋まる程度の雪道では前後に動けなくなる」「Frデフロックがオートの際はバックで解除するので融通があまり利かない」というデメリットがあります。
現行のジムニーはオンロード(一般道路)とオフロード(開拓されていない悪路)の両走行を考慮に入れて設計されているようです。それをベースとして各ディーラーや専門店により目的に応じたジムニーカスタム車両が製作されていますそして、一般的なユーザーにとっては街乗り用としてお洒落にドレスアップされた現行ジムニーが魅力的でしょう。現在、ストリート用またはアウトドア用などパーツの組み替えにより個性のあるコンプリートカーを販売する新車取扱販売店が全国各地にあります。
ジムニーは誕生以来、ラダーフレーム、前後リジッド式サスペンション、ローレンジ付きパートタイム4WDという基本設計を、軽自動車サイズとともに守り抜いてきました。その間SUVの世界は乗用車化が進み、日本で売られる国産SUVで、この設計を守り続けるのはジムニーだけとなってしまいました。一部で噂が出はじめている次期型ジムニーも、この基本設計を踏襲するとのこと。その頑なさが、生活の足として、趣味の相棒として、カスタムの素材として、オンリーワンの存在になっています。しかもそれが、新車でも150万円以下で買える。ジムニーが愛されるのは当然のことなのかもしれません。